院長からの情報発信箱

患者様という呼び方について

いつの頃からか、我が国では多くの医療機関で、待合室にいる患者さんに声をかける際、「患者さん」ではなくて、「患者様」と呼ぶようになりました。この呼称については、その導入当初から、個人的に強い違和感を感じていました。本来患者さんと医療機関スタッフは、上からでも下からでもなく、対等な目線で率直に意見を交換し合えるような環境整備が大切であると常日頃考えていたからです。しかし残念ながらこれまで医療の現場では、病気を抱え弱い立場にある患者さんに対して上から目線で接する、不心得な病院スタッフが時折見受けられました。これに対し、様々な形でバッシングを受けた医療機関側が、銀行やエステティックサロンの如く、突如として「患者様」という呼称を採用し、スタッフの接遇教育を始めたものと思われます。接遇教育自体は必要であり、これを否定するものではありませんが、あまりにも下から目線で患者さんを持ち上げ過ぎた結果、患者さんは「お客様」になってしまい、一部でモンスターペイシェントを誕生させる事に繋がってしまったような気がします。あくまでも同一目線で、率直に情報交換ができるような関係の構築が重要であり、その結果、正確な診断、的確な治療へと進むものであると私は確信しています。わたなべ整形外科では平成元年の開院以来、思いっきりの「笑顔」で患者さんをお迎えし、スタッフ一同、心からの「親切」な対応をして、一日も早い症状の改善を目指し、その結果患者さんとスタッフとの間に確固たる「信頼」関係が構築できることを願って、「笑顔」「親切」「信頼」のモットーを掲げてやってまいりました。当院ではこれからも「患者さん」のことを「患者様」とはお呼びしません。しかし、日本中のどこの病院よりも、スタッフと気さくに話ができ、どこの病院よりも大切にしてもらっていると感じていただけるような対応を目指します。